さて、入試問題シリーズ最終章です。
裁量5の問3(2)にまいります。
(3月7日付北海道新聞朝刊より)
立体の問題は3Dを2Dに置き換えられているので非常に見づらいですね。
問題では線分AHの長さを求めることになっていますが、ちょっと細工をして考えたいと思います。
辺ADの中点をF、辺BCの中点をGとおいて、3点O,F,Gを通るようにこの立体を切断しますと
線分OFとOGは正四角錐の側面(一辺4cmの正三角形)の頂点から底辺に垂線を下した高さになっています。
このことから正三角形を真っ二つにした30°・60°の鋭角をもつ直角三角形で三平方の定理よりその長さを求めることができます。
例えば△OFA(∠OFA=90°)で考えると
FA : OF = 1 : √3 または
OA : OF = 2 : √3
と考えることができて、OF = 2√3 (cm) と求めることができます。
同様に OG = 2√3 (cm) も求められます。
ここで点Fから線分OGに垂線を下し、その交点をIとすると
辺ADは面Pと平行であることから
AH = FI
と考えることができます。
ここで
FI = x, GI = y
とおいて三平方の定理を2回使って求めることもできますが、あえて他の作戦で攻めてみたいと思います。
△OFGの面積をからめてみましょう。
△OFGはOF=OGの二等辺三角形ですので、点Oから辺FGに垂線を下すとFGの中点で交わります。
その中点をJとおきます。
△OFJにおいて三平方の定理より
OJ^2 = OF^2 - FJ^2 (^2は2乗のこと)
= (2√3)^2 - 2^2
= 12 - 4
= 8
OJ = 2√2 (cm)
よって△OFGの面積は
4 × 2√2 ÷ 2 = 4√2
では面積が求められたところで、OGを底辺として高さFIを求めます。
OG × FI ÷ 2 = 4√2
√3 FI = 4√2
あとで有理化するのは面倒なので、先に両辺に√3をかけて
3 FI = 4√6
FI = 4√6 / 3 (cm)
AH = FI ですから
AH = 4√6 / 3 (cm)
となります。
二等辺三角形を扱うときはやっぱり頂角を上にしたほうがいろいろとありがたいですよね。
三平方の定理で強行しても解けますが、面倒な計算をするよりも面積から割り出したほうが楽なのかな~って思います。
もちろんやりかたは解く人しだい!!
どんな手を使ってでも答えを導ければOKですね。
ただし、時間制限があるのでそこは考えないといけませんが・・・(笑)
すうがくラボ 所長
本間 真一
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立体の問題は3Dを2Dに置き換えられているので非常に見づらいですね。
問題では線分AHの長さを求めることになっていますが、ちょっと細工をして考えたいと思います。
辺ADの中点をF、辺BCの中点をGとおいて、3点O,F,Gを通るようにこの立体を切断しますと
線分OFとOGは正四角錐の側面(一辺4cmの正三角形)の頂点から底辺に垂線を下した高さになっています。
このことから正三角形を真っ二つにした30°・60°の鋭角をもつ直角三角形で三平方の定理よりその長さを求めることができます。
例えば△OFA(∠OFA=90°)で考えると
FA : OF = 1 : √3 または
OA : OF = 2 : √3
と考えることができて、OF = 2√3 (cm) と求めることができます。
同様に OG = 2√3 (cm) も求められます。
ここで点Fから線分OGに垂線を下し、その交点をIとすると
辺ADは面Pと平行であることから
AH = FI
と考えることができます。
ここで
FI = x, GI = y
とおいて三平方の定理を2回使って求めることもできますが、あえて他の作戦で攻めてみたいと思います。
△OFGの面積をからめてみましょう。
△OFGはOF=OGの二等辺三角形ですので、点Oから辺FGに垂線を下すとFGの中点で交わります。
その中点をJとおきます。
△OFJにおいて三平方の定理より
OJ^2 = OF^2 - FJ^2 (^2は2乗のこと)
= (2√3)^2 - 2^2
= 12 - 4
= 8
OJ = 2√2 (cm)
よって△OFGの面積は
4 × 2√2 ÷ 2 = 4√2
では面積が求められたところで、OGを底辺として高さFIを求めます。
OG × FI ÷ 2 = 4√2
√3 FI = 4√2
あとで有理化するのは面倒なので、先に両辺に√3をかけて
3 FI = 4√6
FI = 4√6 / 3 (cm)
AH = FI ですから
AH = 4√6 / 3 (cm)
となります。
二等辺三角形を扱うときはやっぱり頂角を上にしたほうがいろいろとありがたいですよね。
三平方の定理で強行しても解けますが、面倒な計算をするよりも面積から割り出したほうが楽なのかな~って思います。
もちろんやりかたは解く人しだい!!
どんな手を使ってでも答えを導ければOKですね。
ただし、時間制限があるのでそこは考えないといけませんが・・・(笑)
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